モンステラ (ヒメ モンステラ、ミニマ)の育て方
モンステラはパキラ同様に多くの人から愛される大人気の観葉植物です。
強すぎる光は避け、レースのカーテン等で少し日差しを遮った(遮光)窓辺やリビング、
または午前中だけ日差しが入る風通しの良い場所に置いてください。
乾燥させないように、霧吹きなどで水分を補給してあげましょう。
原産国:熱帯アメリカ
学名:monstera
同属種:マドカズラ
耐陰性: 室内の窓際 日当たりの良い室外
耐寒性: -5℃ 0℃ 5℃ 10℃ 15℃
育てやすさ: 初心者 中級者 上級者
モンステラってどんな植物?
モンステラはパキラ同様に多くの人から愛される大人気の観葉植物です。
名前の由来としてはラテン語の「monstrum」(奇怪)や「monster」(モンスター)など諸説が色々あります。どちらにしろ大きくて不思議なイメージの植物だということが分かります。
特徴的なのは葉っぱにある独特な切れ目や穴です。
これも諸説ありますが、強い風を受けても茎が折れないように風を逃がすためにできたとか。
成長するにつれて茎から出てくる根は「気根」と呼ばれておりこの気根は、空気中の水分を吸収するために伸ばします。
最初は細い気根も、だんだん太くしっかりとした茎のようになっていきます。
モンステラはとても大きくなる植物で、育ちすぎると葉の重みで自立が難しくなります。
ここで役に立つのが、茎のようになった気根です!
杖のような役割をしてくれて自立の手助けをしてくれます。
支柱を使わずに自立している大きなモンステラはまさにモンスターのようでとても格好いいので、気根は切らずにモンステラの魅力のひとつとして育ててあげることをおすすめします。
また、モンステラの丸みを帯びた葉は、リラックス効果や金運を上げてくれる風水的な効果もあるみたいです。
人が集まる憩いの場に飾れば、運勢がアップするかもしれませんね。
水やりのコツ
1回の水やりは鉢底から水が出るくらいの量を必ず与えてください。土の表面を濡らす程度の水やりでは、鉢の中心まで水が入っていないです。
土の表面がしっかり乾いたら土の全体に水が行き渡るように、乾湿を意識したメリハリのある水やりを行いましょう。
葉水について
モンステラは、湿度が高い方が気根を出しやすいのでこまめに葉水を行いましょう。
スプレーなどで、植物の葉に霧吹きを行うことを葉水といいます。
水やりだけでは、葉の乾燥による傷みを防ぐことはできません。
補助的な水やりとして、葉水は必要とされています。
【メリット】
(1)水分補給
葉面からも水分を吸収することができます。また、根が弱っている植物にも効果的です。
(2)埃を落とす
室内に置いていると、葉には埃が付きます。この埃のせいで光合成が上手くできない場合があります。
(3)病害虫予防
水を嫌う虫から植物を守ります。害虫予防が結果的に病気のリスクを下げてくれます。
【与え方】
春~秋は葉の全体がしっかり濡れるまで葉水を行ってください。
乾燥する冬も葉水は必要ですが、水滴が滴るほど与えるのはNGです。葉全体にふんわり水滴が乗る程度にしましょう。
年間を通して、毎日行うようにするとよいですが、水やりをしっかり行っていれば葉水を忘れても枯れることはありません。
肥料の与え方
肥料を与える時期は4月~6月と9月~10月です。
この期間以外は、生長が鈍るので控えましょう。
おすすめの肥料の与え方は、緩効性化成肥料(置き肥)と液体肥料を平行して使用することです。それぞれの肥料にはメリット・デメリットがあります。同時に与えることでそれぞれのデメリットを補い合ってくれます。
ちなみに、液体肥料を与える頻度としては、2週間に1度くらいが良いです。
※7月~8月の気温が高すぎる時期は根が休む場合があります。根が動かない時期に肥料を与えすぎると、肥料焼けを起こします。
この時期は、緩効性化成肥料(置き肥)を与えない方が安全です。水やりの代わりに液体肥料を2週間に1度くらいのペースで与えるだけにしておきましょう。
剪定について
不要な枝や葉を切り落とすことで、植物を健全に育てる手助けをすることができます。
【メリット】
1、込み合った枝や葉を切ることで、蒸れにくくなり害虫対策になります。
2、葉っぱ1枚1枚に光が満遍なく当たるようになります。
3、不要な葉を切ることで、新芽などに養分が行き渡り成長が促進されます。
【注意点】
剪定は4月~5月・9月が適期です。休眠期や気温の高い時期に幹を切るなどの大きな剪定作業を行うと枯れるリスクが高まりますのでお控えください。小さな枝や葉を切る程度であれば年間を通していつ行っても良いです。
また、湿度の高い日の剪定作業は控えてください。切り口が乾燥せず、カビなどが発生しやすいです。
【一言メモ】
大きくなり過ぎたり、徒長して形が悪くなってしまった場合は、仕立て直しが必要です。
幹の節から新芽が出るので、その節の少し上あたりを切り落として高さの調整をしましょう。また葉っぱが多い場合は上の方にあるものを数枚バランスをみて残しあとは落としてしまうのも良いでしょう。
植替えについて
植物は、幹や枝葉が生長しているとその分根も土の中で生長しています。
鉢の中が根でいっぱいになってしまうと、うまく水分を吸収できなくなります。
また、酸素も入らなくなり窒息してしまいます。
これらを防ぐために、2~3年に1度の植替え作業は必要です。
【注意点】
4月~5月・9月が適期です。根が休んでいる時期の植替え作業は、控えたほうが安全です。
鉢の底には、鉢底石を敷き水はけの良い土を使用しましょう。
水はけの悪い土を選ぶと根腐れを起こすので注意してください。
【一言メモ】
根詰まりをになると、水分や栄養を上手く吸収できなくってしまい、ひょろひょろに生長してしまいます。
病害虫について
どの植物にも病害虫のリスクはあります。
特に春先と梅雨時期は、害虫が増えやすいです。
また、病気は害虫が樹液を吸うことによって、発症することが多いです。
害虫対策をしっかり行うことで病気のリスクも下げられます。
増やし方
剪定した枝を捨ててしまうのは、すこし勿体ない気持ちになりませんか?
そんな時は、その枝を使って植物を増やしてみてください。
上手く育たないこともときにはあるかと思いますが、これも植物を育てる楽しさのひとつだと思いますよ。
ちなみに増やすのに良い時期は4月~5月・9月です。
気温が安定しているときに行いましょう。
【方法】
(1)挿し木
手順1:挿し穂作り
気根の付いている茎を切り取ります。
ワンポイント!葉っぱは2~3枚にしてあとは切り落としておきましょう。
ワンポイント!葉っぱが大きい場合は横半分に切っておきます。
手順2:土の用意
ポットに土を入れ予め水で湿らせておきます。
ワンポイント!このとき使用する土は、赤玉土又は挿し木専用の土を使ってください。肥料成分が入っていると腐る可能性があります。
手順3:植え込み
挿し穂を用意したポットに植え込みます。
ワンポイント!指で軽くくぼみを作って優しく植えてあげましょう。
(2)水差し
手順1:挿し穂作り
(1)挿し木の手順1と同じ要領で挿し穂を作ります。その挿し穂を水に挿しておくだけです。
ワンポイント!傷むのを防ぐために、水はマメに交換するようにしてください。
手順2:植え込み
発根後、水はけの良い土に植え込んでください。
(3)茎伏せ
手順1:挿し穂(イモ)作り
親株の茎の節部分で挿し穂を作ります。
節部分を中心に左右3~5cmくらいになるように茎を切ります。
(茎伏せで使う挿し穂はイモとも呼ばれています)
手順2:水苔の用意
よく濡らした水苔をポットに用意しておきます。
手順3:植え込み
親株から切り離した挿し穂(イモ)を水苔の表面に寝かせるように置きます。
ワンポイント!挿し穂(イモ)は切り口の半分が埋まる深さまで沈めておきます。また水やりは、水苔が乾かないようにこまめに行いましょう。
手順4:植替え
発根した挿し穂(イモ)を水はけの良い土に植え替えましょう。
ワンポイント!あまり大きな鉢に植えると土が乾きにくいため根腐れの原因となります。
(4)株分け
手順1:子株を切り離す
親株から子株を切り離す場合は、あらかじめ水やりを控えて乾燥させておきましょう。
出来る限り株を傷めないように土を落とし、親と子が繋がっている根っこをハサミで切ります。
手順2:植え込み
切り離した親株と子株を別々の鉢に植え込みましょう。
土に植え替えてからの管理方法:
半日陰で直射日光が当たらない場所で管理してください。
新しい芽がでてくるまでは、土が乾ききる前に水やりを行いましょう。
根が張りしっかりしてくれば、土が乾ききってからお水を与えるようにしていきましょう。