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プテリスの育て方

科目:ワラビ科プテリス属
原産国:日本・東南アジア・オーストラリアの熱帯、亜熱帯
学名:Pteris cretica
同属種:オガサワラハチジョウシダ、ソテツジュロ
【性質】
耐陰性: 室内の窓際 日当たりの良い室外
耐寒性: -5℃ 0℃ 5℃ 10℃ 15℃
育てやすさ: 初心者 中級者 上級者

プテリスってどんな植物?

涼しげなすっきりした葉が魅力の観葉植物プテリス。世界で約300種もあり、日本にも15種が自生しています。地生シダで、根茎は比較的短いのが特徴です。
寄せ植えすると魅力倍増で、他の観葉植物の素敵なところも、引き出してくれる大切な存在です。
淡い色からグレイがかった緑色まで、カラーのバリエーションも豊富で、単品だけでも、もちろんおしゃれな観葉植物なのです。

プテリス年間管理カレンダー

水やりのコツ

1回の水やりは鉢底から水が出るくらいの量を必ず与えてください。土の表面を濡らす程度の水やりでは、鉢の中心まで水が入っていないです。
土の表面がしっかり乾いたら土の全体に水が行き渡るように、乾湿を意識したメリハリのある水やりを行いましょう。

葉水について

スプレーなどで、植物の葉に霧吹きを行うことを葉水といいます。
水やりだけでは、葉の乾燥による傷みを防ぐことはできません。
補助的な水やりとして、葉水は必要とされています。

【メリット】
(1)水分補給
葉面からも水分を吸収することができます。また、根が弱っている植物にも効果的です。

(2)埃を落とす
室内に置いていると、葉には埃が付きます。この埃のせいで光合成が上手くできない場合があります。

(3)病害虫予防
水を嫌う虫から植物を守ります。害虫予防が結果的に病気のリスクを下げてくれます。

【与え方】
春~秋は葉の全体がしっかり濡れるまで葉水を行ってください。
乾燥する冬も葉水は必要ですが、水滴が滴るほど与えるのはNGです。葉全体にふんわり水滴が乗る程度にしましょう。
年間を通して、毎日行うようにするとよいですが、水やりをしっかり行っていれば葉水を忘れても枯れることはありません。

肥料の与え方

肥料を与える時期は4月~6月と9月~10月です。
この期間以外は、生長が鈍るので控えましょう。
おすすめの肥料の与え方は、緩効性化成肥料(置き肥)液体肥料を平行して使用することです。それぞれの肥料にはメリット・デメリットがあります。同時に与えることでそれぞれのデメリットを補い合ってくれます。
ちなみに、液体肥料を与える頻度としては、2週間に1度くらいが良いです。

※7月~8月の気温が高すぎる時期は根が休む場合があります。根が動かない時期に肥料を与えすぎると、肥料焼けを起こします。
この時期は、緩効性化成肥料(置き肥)を与えない方が安全です。水やりの代わりに液体肥料を2週間に1度くらいのペースで与えるだけにしておきましょう。

剪定について

不要な枝や葉を切り落とすことで、植物を健全に育てる手助けをすることができます。

【メリット】
1、込み合った枝や葉を切ることで、蒸れにくくなり害虫対策になります。
2、葉っぱ1枚1枚に光が満遍なく当たるようになります。
3、不要な葉を切ることで、新芽などに養分が行き渡り成長が促進されます。

【注意点】
剪定は4月~5月・9月が適期です。休眠期や気温の高い時期に幹を切るなどの大きな剪定作業を行うと枯れるリスクが高まりますのでお控えください。小さな枝や葉を切る程度であれば年間を通していつ行っても良いです。
また、湿度の高い日の剪定作業は控えてください。切り口が乾燥せず、カビなどが発生しやすいです。

植替えについて

植物は、幹や枝葉が生長しているとその分根も土の中で生長しています。
鉢の中が根でいっぱいになってしまうと、うまく水分を吸収できなくなります。
また、酸素も入らなくなり窒息してしまいます。
これらを防ぐために、2~3年に1度の植替え作業は必要です。

【注意点】
4月~5月・9月が適期です。根が休んでいる時期の植替え作業は、控えたほうが安全です。
鉢の底には、鉢底石を敷き水はけの良い土を使用しましょう。
水はけの悪い土を選ぶと根腐れを起こすので注意してください。

増やし方

シダ植物は葉の裏に胞子を付け、その胞子を使って株を増やします。
もし、育てているシダ植物に胞子が付いている葉があればぜひ胞子培養に挑戦していただきたいです。
少し難易度は高く、失敗するかもしれませんが生長を見られるのはとても楽しいですよ。
胞子の取れるタイミングにもよりますが、はじめるのに良い時期は4月~5月です。
気温が安定しているときに行いましょう。

【方法】

(1)胞子培養
手順1:胞子の採取
親株の葉裏に付いた胞子をスプーンなどでこそぎ取りましょう。

手順2:培地の準備
一般的に成功率が高いとされている、サカタのタネ「そのまま植えられる土ポット ジフィーセブン」を使用します。このジフィーセブンを先ずは、熱湯を吸水させて殺菌します。
十分にジフィーセブンの熱が取れたらタッパーなどに入れてジフィーセブンが軽く浸かる程度まで水を入れておきましょう。

手順3:胞子を蒔く
筆の先を湿らせてから胞子を筆先に付けます。その筆先を手順2で用意したジフィーセブンにこすりつけて満遍なく胞子を蒔きます。
ここからは乾燥させないように注意しましょう。

手順4:発芽まで管理(約1ヶ月)
タッパーの蓋をして明るい日陰で23度前後をキープしましょう。
腰水は適度に交換するようにしてください。

手順4:株分
1つのジフィーセブンがら沢山の芽が出ていれば、根が張れるスペースの取り合いになるので株を分けましょう。
手順2の要領で新しいジフィーセブンを株分する株数の分用意します。
ピンセット等で、根を傷めないように一株つまみそのまま、新しいジフィーセブンへと植え込みます。

手順4:株がしっかりするまで管理
ある程度の大きさになれば、根を触らずにポットへ入れて空いているスペースに水苔を詰めます。
水苔の部分に根が張れば株はさらにしっかり大きくなっていきます。

発芽後の管理方法:
半日陰で直射日光が当たらない場所で管理してください。
乾燥は大敵です。常に土が湿っている状態を保ちましょう。

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